How my journey began

運転はほんの小さなスキルに過ぎませんが、それが与える影響は意外にも大きいものです。

少し長くなりますが、私の昔話にお付き合いいただけますでしょうか。


私が初めて海外での生活を経験したのは24歳の時です。
当時生後2ヶ月の長男を連れての引っ越しでした。
引っ越し先は韓国のソウルで、慣れない環境、文化の違い、言葉の壁
そして初めての育児から大きな不安とストレスを抱えていました。

スーパーに買い物に行くのでさえも不安で、夫が不在時は家に引きこもり、
いつ慣れるのだろう。いつこの生活は終わるのだろう。
とただただ途方に暮れる日々を過ごしていました。

海外生活を楽しめないダサい自分、うまく立ち回れない駄目な自分…
そんな不甲斐ない自分をどうにか変えたいともがくほど、状況は悪化していくように感じられました。
必死で韓国語を学びました。友達を作ろうと努力もしました。子育ても頑張りました。
でも頑張れば頑張るほど新たな課題が現れ、心も体も疲れ切っていくばかりでした。

・・・

そんな状況が一変したのは、次男を出産してからです。
次男の出産を機に車を購入したのです。

それまで車の運転は避けていましたが、バリアフリーが追いつかない当時の韓国では
さすがに幼児二人を連れての公共機関での移動は厳しいと考え、やむを得ず運転をすることにしたといった経緯でした。

恐る恐る始めた運転でしたが、気がつくと…自分の中で小さな変化が生まれているのを感じました。
少しの距離でも目的地に到着すると嬉しくなりました。
駐車が綺麗に決まると笑顔になりました。

少しづつ少しづつ行動範囲を広げていくうちに、自分の目の前がパッと開けたような感覚になりました。
自然と生活に活気が生まれ、楽しい時間が増えていたのです。

ほんの少しのドライブが、人生を大きく動かすことがある。
上手くいかない時、不安な状況にいるとき
私たちに必要なのは、自慢できるような努力や大きな成功ではないのかもしれません。

時に立ち止まってもいい。落ち込む日があってもいい。
ちょっと元気な日に、近くのスーパーまでドライブするなんてどうでしょう。

ハンドルを握るたび、心も少し前に進む。
そんな感覚が、ふとした瞬間に新しいひらめきを生み、毎日を優しく変えてくれます。

初めての海外引っ越しのとき、生後2か月だった長男も、今ではティーンエイジャー。
彼が振り返る楽しい思い出には、必ずと言っていいほど、車の窓から見えた景色と車内で聴いた大好きな音楽が登場します。
海外生活での苦労よりも、あの頃の鮮やかな瞬間が、彼の中に強く残っているようです。

私自身も、子どもたちの成長を見守りながら、自分が乗り越えてきた出来事や経験を思い返します。
それらは、家族をより強く結びつけ、人生に彩りを与えてくれました。

だからこそ、過去の私と同じように一歩を踏み出すのをためらっている方に、
少しでも安心して新しい生活を始められるようなサポートができないかと考えるようになりました。
ドライブレッスンを通して、アメリカ赴任時の不安を和らげ、生活のスタートをスムーズにするお手伝いをしたい
――そんな想いです。

限られた滞在期間でも、日々の移動やちょっとした外出を安心して楽しめるようになれば、きっと暮らしの幅は広がります。
帰国のとき、「アメリカに来てよかった」「色んな経験ができた」と笑顔で思い出せるように。
そのきっかけの一つをつくることが、私の目標です。

誰にも真似できない、お一人お一人に合わせた実用的で楽しいレッスンをお届けします。

お会いできる日を心から楽しみにしています。